知っている単語が、別の音に聞こえるのはなぜ?|英語の音がつながって聞き取れない理由

単語は知っているのに、音がつながると分からなくなる 海外生活・英語

「Where is your address?」文字で見ると、特に難しい英文ではありません。ところが、私が初めてアメリカに渡ったとき、この英文がまったく別の言葉に聞こえました。

私の耳には、「ワージョーアー」としか聞こえなかったのです。

「ワージョーアー」は、いったい何だったのか

初めて渡米したとき、空港の入国審査で係官から何かを質問されました。聞こえてきたのは、「ワージョーアー」というような音。何度聞き返しても、やっぱり同じように聞こえます。

単語を一つずつ拾おうとしても、どこからどこまでが一つの単語なのかさえ分かりません。結局、その場では身振り手振りも交えながら、なんとか切り抜けました。

そして後になって、それが、"Where is your address?"だったと分かりました。そこで私は、かなり拍子抜けしました。Whereも、isも、yourも、addressも、単語だけなら知っています。それなのに、実際の会話ではまったく聞き取れなかったのです。

知っている単語なのに、なぜ分からなかったのか

この経験から、私は「英語が聞き取れない」という状態を、単純な単語力不足だけでは説明できないことに気づきました。単語を知らなかったのではありません。問題は、知っている単語が、実際の会話の中で別の音のように聞こえたことでした。

英語では、単語を一つずつ区切って発音するとは限りません。"Where is"も、単独でゆっくり発音するときの音とは違い、会話の中ではつながった音になります。"your address"も同じです。

さらに、話す人のスピードや発音のクセなどが加われば、単語と単語の境目はますます分かりにくくなります。私が聞いた「ワージョーアー」も、そうした音のつながりが重なった結果だったのだと思います。

教科書で知っている英語と、耳に入ってくる英語

英単語を勉強するときは、単語を一つずつ覚えます。例えば、Where / is / your / addressという形です。ところが、実際の会話では、必ずしもその形のまま耳に入ってくるわけではありません。

単語同士がつながったり、音が弱くなったり、話し手によって発音が変わったりします。そのため、「文字で見ると簡単なのに、音で聞くと全然分からない」ということが起こります。

これは特別な人だけに起こることではありません。教材では聞き取れるのに、実際の会話になると難しいと感じる人がいるのは、こうした違いも関係しています。

「聞き取れない」を、もう少し細かく考えてみる

英語が聞き取れないとき、私は大きく三つの状態に分けて考えると分かりやすいと思います。

知らない単語・表現だった

そもそも単語や表現を知らなければ、音として聞こえても意味は分かりません。この場合は、語彙や表現を増やすことが必要です。

音やスピードに慣れていない

知っている内容でも、話す人が速かったり、アクセントが強かったりすると、音を拾えないことがあります。この場合は、さまざまな話し方に耳を慣らす必要があります。

知っている単語なのに、音の変化で分からない

そして、私の「ワージョーアー」のようなケースです。単語そのものは知っている。でも、会話の中で音がつながったり、省略されたり、崩れたりすることで、知っている単語として認識できない。この場合、単語帳を増やすだけでは、聞き取れる感覚につながりにくいことがあります。

「単語を知っているのに聞き取れない」なら

もし、

  • 「英単語や文法はある程度分かる」
  • 「文章で見ると意味が分かる」
  • 「増え実際に聞くと何を言っているのか分からない」

という状態なら、単語力だけを疑う必要はないかもしれません。

私自身、まさにそこでつまずきました。必要だったのは、単語をさらに覚えることだけではなく、知っている単語が会話の中でどんな音になるのかを知ることでした。

そして、その経験から「英語を聞く」ということについて、少し考え方が変わりました。英語を聞くときには、単語を一つずつ待つのではなく、音のまとまりとして捉える必要がある。そう気づいたのです。

私が「音をつかむ」という壁に気づいた後

留学中、私はその後も英語を聞き続けました。そして「単語は知っているのに聞き取れない」という問題は、単純に英語の知識を増やせば解決するものではないことを実感していきました。

「音をつかむ」という別の壁がある。このことに気づいた経験については、こちらの記事で詳しく書いています。

▶英語が何年たっても聞き取れないのはなぜ?留学中に気づいた「音をつかむ」という壁

英語が聞き取れないとき、「もっと単語を覚えなければ」と考えるのは自然なことです。ただ、知っている単語なのに聞こえないのであれば、問題は単語の数ではなく、その単語が実際の会話でどんな音になるのかにあるのかもしれません。

海外生活・英語の記事
「単語は分かるのに聞き取れない」といった悩みの原因別に、あなたに最適な英語学習サービスを比較・紹介しています。

英語のリスニング・発音、伸び悩みの原因別|おすすめ学習サービス8選
英語が聞き取れない原因は人によって違います。音そのものが聞こえない人、聞こえても単語だと気づけない人など、悩みのタイプ別に、リスニング・発音矯正に強い学習サービス8つを比較しました。

単語を知っていても超えられない「音をつかむ壁」の正体と、留学中の実体験から見つけた効果的な克服法について詳しく解説しています。

英語が何年たっても聞き取れないのはなぜ?留学中に気づいた「音をつかむ」という壁
単語も文法も知っているのに英語が聞き取れないのはなぜ?留学中に毎晩4〜5時間の録音を聞き続けた経験から見えた本当の原因と、「音をつかむ」ための効果的な克服法を紹介します。

音の変化だけでなく「英語特有の表現(イディオム・熟語)」を知ることがリスニング向上に不可欠な理由とおすすめサービスを紹介しています。

英語が聞き取れない理由は発音だけではない|10年間のアメリカ生活で気づいたこと
英語が聞き取れないのは発音の問題だけではありません。渡米経験者が気づいた「イディオム・熟語を知らない」という本当の原因を解説し、英語学習サービス6社の特徴を調べて比較紹介します。

あわせて読みたい|人生エピソード
英語の記事では書ききれなかった、アメリカ生活や留学中の出来事を、人生エピソードとして紹介しています。

人生エピソード|人生の転機を振り返る実体験集|Noe Log
生まれた直後の出来事から海外生活、人生を変えた出来事まで、実際に経験した人生の転機をエピソード形式でまとめています。体験から得た気づきや教訓をご紹介します。

タイトルとURLをコピーしました