アメリカ留学は危険?|10年間のアメリカ生活で感じた「治安の不確実さ」

10年間のアメリカ生活で感じた「治安の不確実さ」 海外生活・英語

アメリカ留学について調べていると、

  • 「アメリカは危険なのでは?」
  • 「人種差別は大丈夫なのか?」
  • 「留学はおすすめしないほうがいいのでは?」

そんな不安を感じる人もいると思います。私自身、アメリカに約10年住みました。その経験から言えるのは、アメリカを「安全な国」「危険な国」のどちらか一方だけで考えるのは難しい、ということです。

私自身、人種差別を直接受けた経験はなかった

まず、人種差別についてです。私自身は、アメリカで生活している間、露骨な人種差別を直接受けた経験はありませんでした。むしろ、困っているときに助けてもらったり、気にかけてもらったりした記憶のほうが多く残っています。

だから、「アメリカに行けば人種差別を必ず受ける」といったイメージを、私は自分の経験からは持っていません。

ただし、それとは別に、治安面で「怖い」と感じた話は身近にありました。

5分もしないうちに、車の窓ガラスが割られた

アメリカで出会った、同じ日本人留学生から聞いた話です。彼はマンハッタンで、少しの間だけ路上に車を停め、荷物を届けに行きました。車を離れた時間は、ほんのわずかだったそうです。

ところが、戻ってくると車の窓ガラスが割られていました。車の中に置いていた革ジャンとラジカセも盗まれていました。

私がこの話を聞いて怖いと思ったのは、「盗まれた」という事実だけではありません。5分もしないうちに、それが起きたことです。

少し車を離れただけ。それでも被害に遭う可能性がある。そのことが強く印象に残りました。

「危険な場所」だけを避ければいいわけではない

アメリカの治安について考えるとき、多くの人は危険な地域や、夜の人通りのない場所を思い浮かべるかもしれません。もちろん、そうした場所を避けることは大切です。学校や住む地域について事前に情報を集めることも必要でしょう。

ただ、私が聞いた車上荒らしの話が示していたのは、それだけではありません。一見すると普通の場所でも、一瞬のスキを突かれる可能性がある。危険そうに見える場所だけが危険とは限らない。そこに、治安について考える難しさがあります。

私が感じた「怖さ」は、不確実さだった

この話を聞いて以来、私が怖いと感じたのは、「アメリカには危険な場所がある」ということだけではありませんでした。どこにでも犯罪が起きる、という意味ではありません。

ただ、「この場所なら絶対に大丈夫」と簡単には言い切れないことです。ほんの数分車を離れる。荷物から目を離す。そうした一瞬のスキが被害につながることもある。その不確実さが、私には怖く感じられました。

留学中に考えておきたい3つのリスク

アメリカ留学の治安について考えるなら、私は少なくとも次のように分けて考えると分かりやすいと思います。

1.明らかに危険な場所に近づいてしまう
これは比較的分かりやすいリスクです。学校や住む地域について事前に調べ、危険とされる地域や時間帯を把握しておけば、ある程度避けることができます。

2.普通の場所で、一瞬のスキを突かれる
こちらは、先ほどの車上荒らしのようなケースです。危険そうに見えない場所でも、車を離れた数分間や、荷物から目を離した瞬間に被害に遭うことがあります。「危険な場所に行かない」だけでは完全には防げません。

3.表面からは分からない人の感情
そして、もう一つあるのが、人種差別や敵意のように、普段は表面に出てこないものです。これは事前の情報だけでは判断しにくい部分があります。私自身は露骨な人種差別を受けた経験はありませんでしたが、アメリカに住んでいる中で、「表面上は分からないもの」があることを考えさせられる出来事はありました。

「親切だった」という経験と、「怖かった」という経験は両立する

私のアメリカ生活には、親切にしてもらった記憶もたくさんあります。一方で、治安について怖いと感じる話もありました。これは矛盾しているわけではありません。

人が親切だから犯罪が起こらない、というわけではない。逆に、犯罪の話があるからといって、そこで出会う人すべてが危険なわけでもない。アメリカで生活するということは、そうした両方の側面を持った現実を見ることなのだと思います。

そして、もう一つ忘れられない「見えない場所」の出来事

治安の話とは別に、私はアメリカ留学中、表面上は見えないところで、人種差別について考えさせられる出来事にも遭遇しました。

普段のキャンパスでは親切でフレンドリーに見える人たち。その一方で、誰も見ていないと思われる場所に残されていたもの。それを見たとき、私は「人が表面上見せているものと、その内側にあるものは必ずしも同じではない」と考えさせられました。

その具体的な出来事については、こちらの記事で書いています。

▶【アメリカ留学は危険?】トイレの落書きに見た「本音の差別」と、後悔しないための情報収集法

アメリカ留学を考えるとき、良い情報だけを見る必要もありませんし、怖い情報だけを見る必要もありません。親切にしてもらった経験もあれば、治安について考えさせられる出来事もある。そうした両方の情報を知ったうえで、自分が留学先でどんなことに注意するのかを考えることが大切なのだと思います。

海外生活・英語の記事
海外のレジや街中で突然話しかけられて焦ったとき、自分から推測して話しかけることで会話を優位に進める実践的なテクニックを紹介しています。

英語が聞き取れない時は、まず自分から話す|スーパーのレジで気づいた“推測”を使うコツ
英語が聞き取れない時、黙って聞き直すだけでは解決しません。アメリカのスーパーのレジでの実体験をもとに、あえて「推測して自分から話す」ことで相手から正しい答えを引き出す会話のコツと、リスニング力そのものを根本改善する方法を解説します。

留学中に「英文を書く仕事はしない方がいい」と言われたショックな体験談と、自分の英語をプロに確認してもらう重要性を解説しています。

自分の英文、ネイティブに本当に伝わっていますか?留学時代に言われた忘れられない一言
文法は合っているのに、この英文が自然かどうか自分では判断できない…そんな不安を、留学時代の体験から解説。ネイティブ視点でチェックできるオンライン添削サービスも紹介します。

渡航前の英語力不安や現地での聞き取りの悩みを解消するために、あなたに最適な学習サービスを比較・紹介しています。

英語のリスニング・発音、伸び悩みの原因別|おすすめ学習サービス8選
英語が聞き取れない原因は人によって違います。音そのものが聞こえない人、聞こえても単語だと気づけない人など、悩みのタイプ別に、リスニング・発音矯正に強い学習サービス8つを比較しました。

あわせて読みたい|人生エピソード
英語の記事では書ききれなかった、アメリカ生活や留学中の出来事を、人生エピソードとして紹介しています。

人生エピソード|人生の転機を振り返る実体験集|Noe Log
生まれた直後の出来事から海外生活、人生を変えた出来事まで、実際に経験した人生の転機をエピソード形式でまとめています。体験から得た気づきや教訓をご紹介します。

タイトルとURLをコピーしました